消費者の購買行動をモデル化したいくつかの代表的なもの「AIDMA」「AIDCA」「AISAS」「SIPS」をご紹介したいと思います。
「AIDMA」とは?
「AIDMA」というモデルは、1920年代にアメリカ合衆国で販売や広告に関する実務書を執筆していた、サミュエル・ローランド・ホール氏によって提唱されたモデルです。
A・・・Attention(注意)
I・・・Interest(興味、関心)
D・・・Desire(欲求)
M・・・Memory(記憶)
A・・・Action(行動、購入)
というモデルの考え方で、米国では「Memory(記憶)」を抜いた「AIDA」の方が一般的とされています。マスメディアが現在よりも機能していた時代、大量消費時代には「欲求(Desire)」が起きやすく、この購買モデルの考え方が主流でした。
「AIDCA」とは?
モノが溢れメディアの接触も多様化してきた時代になると上記のモデルだけではなかなか購買まで持っていくことができないので、消費者を絞った「ダイレクトレスポンス型」のモデル「AIDCA」が登場します、現在でもテレビショッピングやWebでの「ダイレクトレスポンス型」のページで使われているモデルです。
A・・・Attention(注意)
I・・・Interest(興味、関心)
D・・・Desire(欲求)
C・・・Conviction(確信)
A・・・Action(行動、購入)
「AISAS」とは?
「AISAS」とは、「AIDMA」とよく比較されるモデルで「AIDMA」のモデルをインターネットが普及した時代に適用できるよう発展させたモデル。
A・・・Attention(注意)
I・・・Interest(興味、関心)
S・・・Search(検索)
A・・・Action(行動、購入)
S・・・Share(共有、インターネット上で共有しあう)
後半3つが「AIDMA」と異なり、インターネットで「Search(検索)」し、「Action(行動、購入)」、そして「Share(共有、インターネット上で共有しあう)」といったインターネットが普及した時代に即した購買モデルになっています。現在は「AISAS」の間に「Comparison(比較)」「Examination(検討)」が入った「AISCEAS」や、Webマーケティングで使われる12段階の購買行動モデル分けたものもありますが基本系は「AISAS」の考え方です。
「SIPS」とは?
「SIPS」とは、近年のソーシャルメディアの普及に合わせて考えられた新しい購買モデル。
S・・・共感(Sympathize)
I・・・確認(Identify)
P・・・参加(Participate)
S・・・共有と拡散(ShareとSpread)
ソーシャルメディア上では「生活者に共感された情報であること」が重要になります。「共感(Sympathize)」が入口となり、「共感(Sympathize)」した情報や商品が自分の価値観にあうことを「確認(Identify)」し購買 → コミュニティに「参加(Participate)」 → 「共有と拡散(ShareとSpread)」といった流れになります。
その他に、コンテンツマーケティングを考慮した「DECAX」Discovery(発見)、Engage(関係構築)、Check(確認)、Action(行動)、eXperience(体験と共有)等いくつもの購買モデルがありまが、「消費者のモノを買う手順」「事業所に合った購買モデル」を理解していくことで、「ホームページなどの作り方」や「広告の施策の方法」が見えてくるかと思います。